効果あるように見せるインチキ育毛剤の手口【おすすめ育毛剤】

私は10年以上にわたり効果のない育毛剤をつかまされ、100万円以上をドブに捨てました。

まったく、腹立たしいというか、自分の見る目のなさが情けないというか・・・。

それだけに、私のようにアホな失敗を皆さまにはして欲しくないと思いこの記事を書いています。

ココでは、私がいかにダマされたのか、悪徳育毛剤業者共通の手口をご紹介し、失敗しない育毛剤選びについてお話ししたいと思います。

効果あるように誤認させるダマしのテクニック

育毛剤業者は私たちに自社の育毛剤がいかに効果があるかという事を、色々なテクニックを使って宣伝してきます。

騙されないためには、まず!その手口を理解しておく必要があります。

権威付け

育毛剤業者は、狡猾です。ある意味非常に頭がいい。自分たちが「ウサン臭がられている」事はよく分かっています。

そこで仕掛けるのが、「自社の育毛剤の効果は、第三者の、権威ある機関に認められている」的な印象操作。

最たる例がこれです。

モンドセレクション

これ自体は別にインチキ育毛剤を売りために作られたものではありませんが、多分に販売者側の権威付けに利用されている最たるものです。

そもそも賞を選ぶ人の中に医師など医学界の人がいるのでしょうか?何を基準に育毛剤の良し悪しを判定しているのでしょうか?

そこら辺が一切書かれていないので本当に権威ある賞なのか分かりません。

そうした疑問を後押しするのが、異常な「受賞率の高さ」です。

これはモンドセレクションのホームページに記載されていた、2018年に出品された2820品がどの賞をとったのかを示した表です。

2018年モンドセレクション受賞数

ちょっと分かりにくいので割合に直しました。

最高金賞 金賞 銀賞 銅賞 賞なし
割合 14% 48% 24% 5% 8%
累積割合 14% 62% 86% 92% 100%

http://www.monde-selection.com/jp/Results/Statistics/Figures.asp

これを見てお分かりの通り、銀賞以上を86%の商品が獲得しています。金賞でも62%が獲得しています!

「出場」したら86%の確率で「銀」、6割以上の確率で「金」メダル取れる賞。

何の価値があるんでしょうか?

外国で賞をとった=効果が認められた、ではありません。

権威がありそうな専門誌の掲載

自社の育毛剤の効果を信じさせるための手口で、学術誌っぽい雑誌での掲載をアピールするのもはやっています。

一見、医学界が認めたのなら効果がありそうに思いますが、よーく見てください。誰が何を評価していますか?

よくあるやり口なんですが、「専門誌に評価されました!」と宣伝する「専門誌」の多くが、医療にも、育毛剤の効果判定にも関係のない雑誌であることが多いです。

ブブカゼロ_専門誌掲載

例えば、これはある育毛剤の公式サイトに載っていた宣伝文句。

この雑誌は聞いた事なかったので調べたところ、「美容エステ」の業界誌でした。医学誌でもなんでもありません。

しかも、「常にお客様のニーズにこたえる姿勢が評価され」。効果が認められたわけではありませんでした。

専門誌に掲載されたら「効果が高い」わけではありません。

ダマされてないでください。

雑誌掲載で話題感演出

世の中に話題になっていると伝えることで、何か「効果が高いのではないか!」と錯誤を誘引するのが、有名雑誌への掲載です。

ほとんどの育毛剤がやってますが、話題性とまったく関係ありません。

なぜなら、雑誌掲載はその雑誌に広告を出稿すればいいだけの話。金さえ払えば誰でもできるからです。

雑誌社が育毛剤の効果を検証した上で掲載を許可するわけではありません。そもそも検証できませんし。

さらに、そうした有名雑誌での掲載を宣伝する際、必ずと言っていいほど表紙に有名人が載った画像を使うのもモラルがないと思います。

あたかも、その有名人がその育毛剤にお墨付きを与えたかのように見えますが、全く関係ありません。

独自成分が厚生労働省に認められた?

各育毛剤業者は、自社育毛剤が他とは違う、ウチのが特別効果があると言わんばかりに、独自成分をアピールします。

それ自体は別に悪い事ではないですが、多くがそれがお国に認められたかのように宣伝するのはいただけません。

よくあるのが、「M-03〇」とか「ポリ〇ン酸」といった独自成分を前面に打ち出し、そのおかげで医薬部外品として認可されたかのように宣伝すること。

実際は、それらの成分の効果が厚生労働省に承認されたわけではありません。

昔から医薬部外品成分として認められているグリチルリチン産ジカリウムとかセンブリエキスなどを配合したために医薬部外品として認められただけ。

独自成分の説明で大きなスペースを割き、前後に「医薬部外品」、または「厚生労働省が認めた」の文言をちりばめた公式サイトをよく見かけますが、我々の誤認を誘う悪質な手口です。

配合成分が多いと効く?

「3種の有効成分、2種の独自成分、さらに、植物由来成分70種類配合!」

植物成分配合

様々な成分が入っていると、

「どれか一つくらい効果ありそう」

「しかも天然成分なら副作用もなさそう」

という気になる人もいるのではないでしょうか?

でも、「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」は育毛剤ではありえません。

効果ない成分は100種類入れても効果がありません。効果があるならひとつの成分でも十分な効果があります。

効果のあった使用者の体験談しか載せない

誰しも業者の宣伝よりも実際に使った人の意見を聞きたいものです。

そうした私たちの心理に付け込んだ騙しのテクニックの最たる例が、どの育毛剤も載せている使用者体験談です。

  • こんなの今までになかった!
  • 自信がついてきた!

と薬機法に触れないよう注意を払った言い回しにしていますが、育毛・発毛効果をうたっていることは明白です。

でも、本来、有効率100%ではないのですから「何%の人に有効」とは法律上言えないまでも、効果ない可能性が多分にあるんですから、効果なかった使用者の意見も載せるのが、良心的な育毛剤業者がするべきことではないでしょうか?

それなのに、「*この体験談は効果・効能を保証するものではありません」の小さな注釈だけを免罪符に、私たちを優良誤認させようとする偏向宣伝ぶり。

金の亡者、悪質以外の何物でもないでしょう。

おすすめできる育毛剤とは?

では、何を基準に育毛剤を選んだら効果ある育毛剤を手にできるのでしょうか?

結論から言うと、医学データです。

科学的に効果がどれくらい証明されているか?

それ以外は効果の根拠になりません。

効果をどう証明するか?

日本皮膚科学会という医師の集まりがありまして、そこが不定期に薄毛治療のガイドラインを発表し、医師に向けて、この治療はやった方がいい、これはやめた方がいい、と線引きを示しています。

何を基準にそれぞれの治療を「効果ある」「効果ない」としているかというと、その治療の効果と安全性がどれだけ信頼のおける方法で検証されているか、その「検証方法」と「文献の数」で判断しています。

したがって、育毛剤も同じ基準で効果を評価すべきです。

とは言え、私たちシロウトが、PubMedMedlineSCOPUS医中誌WebCochrane database of systemic reviewsなどの医学データベースから各育毛剤の医学文献を探し出し、読み込み、その質を判断することはできません。

では、どうしたらいいのでしょうか?

医薬品を選ぶ

医薬部外品は指定の成分さえ配合すれば、自動的に承認されます。一つ一つの育毛剤の効果を役所が検証するわけではありません。

そういう意味ではいい加減。どれも似たようなものとも言えます。

一方、医薬品となると別です。

厚生労働省にそれなりの有効性・安全性のデータを示さなければ承認されません。

もっとも、医薬品と言っても「医療用医薬品」ではなく「一般用医薬品」の場合は少々その基準も緩和されます。

それでも医薬部外品とは比較にならないくらい厳密な審査がありますので、それをくぐり抜けている医薬品にはそれだけ信頼がおけます。

日本で医薬品と認められている育毛剤は現在2種類ですが、いずれかを選ぶというのは失敗の少ない選択かと思います。

医療で使われている育毛成分を選ぶ

医薬品を選ぶのが間違いないとは言ったものの、実は、医師に言わせるとあまり当てにならないのが育毛剤の世界だとか。

私がお会いしてきた30カ所以上の病院で言われたのは、「育毛剤の場合、医薬品分類のものがまともである可能性が高いのは事実だが、それでも必ずしも効果が高いとは言えない」。

確かに、日本皮膚科学会のガイドラインを見ても、医薬品分類の育毛剤を推奨度「C2」と低い評価にした一方、医薬部外品の育毛剤を「B」評価にしていたり役所の評価と一貫していません。

では、どれがいいのでしょうか?

最も簡単な方法は、医師自ら治療で使っている育毛剤を選ぶのが一番間違いありません。

なぜなら、医師は、効果や安全性の確認されていない育毛剤は使わないからです。

効かなかったら、自分の病院の評判を落とします。もし副作用が出たら慰謝料を請求されるかもしれません。

そんなリスクを冒す医者はいません。

逆に言うと、それだけリスクに敏感で、もちろん医学知識に関しては一番の専門家である医師が使っているとなったら、ダマされる可能性は低そう、ということ。

もちろん、育毛剤そのものズバリを使っている必要はありません。

実際多くの医師は、医師としてのプライドなのか、市販の育毛剤を治療には使いません。

なので、成分を見てください。

その成分さえ同じなら、効果が期待できます。

副作用は心配しなくていいか?

そこら辺の市販の薬局で買える程度の育毛剤で重篤な副作用の出るものなんてありません。

そんなに危険なものなら、市販品になってませんし、もし市販後にそんな副作用が出たら厚生労働省がサッサと製品回収命令を出してます。

そういう意味では出たばかりの新成分はもしかしたら(まあそんなことはないと思いますが)、重い副作用が出る可能性はゼロではありませんが、販売されてから数年たっている育毛剤なら、まあ、大丈夫でしょう。

せいぜい、頭皮があれてかゆくなったくらいの副作用しか出ないはずです。

最後に。

お前なら何を勧めるかって?

私なら、病院で治療を受ける事をおすすめします。

薬以上に効果の証明されている”育毛剤”はありませんから。


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