10年以上薄毛に悩んだ私が30カ所以上の病院まわって教わったこと、実際に治療してみて体験したことをお話しします。
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種類は3種類しかない!
AGA治療薬で、世界中に医学界で効果と安全性の認められている薬は、3種類しかありません。厳密に言うと、3種類の成分でできています。
フィナステリド
1つがフィナステリドという成分。商品名で言うとプロペシアと言うのが有名です。AGAの進行を抑える薬として、具体的な効果としては、抜け毛を減らしたり、髪の毛を太くする効果があります。
錠剤の飲み薬です。
ミノキシジル
2つ目がミノキシジルという成分。リアップの成分と言えば分かりやすいでしょうか。世界90か国以上で承認されている薄毛治療の成分です。
その効果は、血流を増やすことで発毛を促す、つまり「髪の毛の数を増やす」とされていて、「髪の毛を減らさない」フィナステリドとは異なります。
そのため、フィナステリドと併用すると相乗効果があるとされ、多くの病院がセットですすめてきます。
外用薬だけでなく、AGA治療専門の病院に行くと「より効果の高い」内服薬(錠剤)もあります。
デュタステリド
3つ目がデュタステリドという成分。商品名はザガーロで日本では2016年に発売された比較的新しいAGA治療薬です。
その作用はフィナステリドとほぼ同じですが、その効果がフィナステリドの1.6倍と言われています。
こちらは、カプセルの飲み薬です。
クリニックオリジナル薬は何が違うのか?
AGAクリニック(AGA治療を専門に行う病院)に行くと、「オリジナル発毛薬」、「AGA治療薬A~C」などと独自の名前を付けられた薬を「その病院オリジナル」だと説明され強力に勧めてくるところがあります。
しかし、違いはせいぜい、ビタミンやミネラルをちょっと足したくらい。
結局、主な有効成分は上の3成分。ほとんど同じです。
どこの病院も効果のある成分は3種類しかないことを分かってるので、それを使わないリスクをわざわざ侵すようなことはしないという事でしょうか。
どれくらい効果があるか?
ほぼ100%近く効果があります。
例えば、先ほど紹介したフィナステリドの効果は、メーカー発表の改善率は1年間の服用で98.5%、3年間では98.0%です。
ミノキシジルは、5%の外用薬の場合(=リアップ5X)、1年間の使用(1日2回塗布)で97.8%の人に改善が見られました。
ただ、一つ注意なんですが、これらの数字は現状維持、つまり「減りもしなけりゃ増えもしない人」(下の写真の「不変」)も含んでいるということ。
なので、私たちが満足するほど増える割合と言うと、もう少し減ります。
上のメーカー発表のフィナステリドの改善率は「現状維持」を除くと58%~78%に減ります。
この数字は私の行った「良心的」な病院の話とも一致しています。
例えば、もっとも数字が低かった病院が言っていた改善率が「薬で満足するほど増えるのが5〜6割」。
日本一の症例数を誇る病院で「フィナステリドだけで6割、ミノキシジルと併用して8割」とのことでした。
ですので、我々が満足できるほど増える人の割合は、およそ「5割~8割」の間という事になりそうです。
どのくらいの量をいつ飲むか?
どれも1日1回1錠(1カプセル)です。
夜でも昼でも、ごはんの前でも後でもOK。吸収率は変わらないそうです。
効果発現までのどれくらい時間がかかる?
病院に行くと「最低半年は飲んでください」と言われます。
例えば、フィナステリドのメーカー(MSD製薬)の医師向けの説明では、「半年を超えると患者満足度が上がる」(下の右のグラフ)としています。
ちなみに、私の場合は、服用から3週間で髪の毛のコシが出てきて、生え際の産毛が増えたことを実感できました。著効例だったらしいです。
薬はどこで手に入れるか?
薄毛治療専門の病院=AGAクリニックや、近所の皮膚科にも置いてる所が多いです。
ただ、近所の皮膚科の場合は、ほとんどがフィナステリドかザガーロの単剤処方で、特にミノキシジルの内服薬は置いていません。
なお、ネットで個人輸入代行業者がインド製やタイ製のAGA治療薬を販売していますが、薬の成分もよく分かりませんし、そもそも法律違反ですのでお気を付けください。
AGA治療の費用は?
自由診療なので病院側が好きに価格設定できるんですが、相場はあります。
最も多いフィナステリドとミノキシジル内服という2種類の組み合わせ、またはそれにサプリメントをおまけで付けた処方の場合、薬代で月に「1~2万円」と言うのが相場です。
次に多い、フィナステリド単独処方で6〜8千円、デュタステリドの単独処方で8千円~1万円が相場です。
なお、街の皮膚科は薬代でAGAクリニックより1千円~2千円高いです。また初診料、再診料も1~2千円取られます(AGAクリニックは診察代無料)。
副作用は怖い?
薄毛の治療薬と言うと、「女性ホルモンでしょ?」、「立たなくなるんでしょ?」とか、ひどいのになると「子どもが作れなくなる」といったことまで言われてますが、ホントの所はどうなんでしょうか?
ここら辺は素人の私が何を言っても説得力はないので、事実を述べるだけにしておきます。
フィナステリドの副作用
メーカー(MSD製薬)が医師向けに説明している数字は0.7%でした。
病院で言われる数字はもうちょっと増えますが、それでも「ウチでは1%くらい」、「1割もいませんよ」といったものでした。
症状としては、性欲が減る人が多いようです。
ちなみに私はフィナステリドで副作用は出ていません。
ミノキシジルの副作用
内服薬は臨床試験結果が見つからなかったので、ここでは外用薬の副作用を紹介します。
元々高血圧の薬ですので、頭痛や頻脈、むくんだりといった事が起きるそうです。
また、外用薬の場合は、塗り薬につきものの皮膚関係の副作用が多いようです。
なお、体毛も増えます。
私も顔毛や手の甲の毛がスゴイ増えました。
デュタステリドの副作用
フィナステリドと作用がほぼ同じなので副作用の種類もほぼ一緒です。
ただ、作用が強い分副作用発現率が高いと病院では説明されることが多いです。
とは言え、メーカー発表の数字ではフィナステリドとザガーロとの間に発現率で違いはありません。
どころか、フィナステリドより少ない?プラセボ(小麦粉の固まりの偽薬)とほぼ同じ副作用発現率です。
まあ、ここら辺はこれから症例がたまれば精度が上がってくると思われます。
いつまで飲まないといけないか?
薄毛はいったん発症したら死ぬまで進行は止まりません。薬が効くと言っても薄毛を治してるわけではなく、症状を食い止めてるだけ。
なので、飲むのを止めたらまた薄くなってしまいます。
となると
一生飲み続けるの?
と不安になりますが、それは結局私たちがどう考えるか次第です。
別に飲まなくても死ぬわけじゃありませんから。
なので一生ハゲたくないなら一生飲み続けないといけないし、結婚するまでとか、子どもが大きくなるまでとか期限を区切っている人も多いとか。
私的には髪のことを気にしなくなったら止めようとは思ってますが、別に副作用もないのでサプリメントくらいに思って飲み続けようかなくらいに軽く考えています。